ダイヤのA actⅡ 82話 感想
ㅤ先週の最後の1ページ、黒い背景の降谷のコマが混ざっていたので良くない方向に進むんだろうなと思っていたら、怪我でしたね。動けなくて固まる降谷を見る落合さんの驚いた顔が印象的でした。
ㅤ一方、練習が終わって片付けをするグラウンド組。台詞は無いのですが、何だかんだで1年投手を引っ張ってる様子の沢村。先輩になったんだねぇ。
ㅤ悪い顔で笑う倉持と、お兄さん譲りの笑顔を見せる春市は一体何を話しているのか。沢村の悪口か?ん?
〇タイトルの上の「灯り続ける電灯は、栄光の礎へ——。」
ㅤ栄純の台詞である、今回のタイトル「止まんねぇからな」から察するに、「灯り続ける電灯」は栄純のことでしょうか。甲子園に向けて栄純が大きく貢献する伏線かな。
ㅤ試合的な意味でなのか。
ㅤ大きな戦力である降谷の離脱で動揺の走る部員達の精神的な支えになるという意味なのか。
ㅤもしくはその両方なのか。
ㅤ灯り続ける電灯というのは夜になると指標にもなるものです。この暗い雰囲気を引っ張っていくエース的精神力を発揮しつつ、これまでの好調でチームを鼓舞するに一票。(結局両方)
〇降谷の怪我が食堂にて皆に伝わる所。
まあそりゃ皆びっくりするよね。沢村と春市も戸惑ってます。
ㅤ1番目を惹かれたのは、御幸の悔しさを含んだ苛立ちの表情。それを心配そうに見る倉持。
ㅤ御幸、降谷の怪我は以前気づけなかっただけに、現場に居合わせていなかったとはいえ、「何故もっと早く何か手を打てなかったのか」なんてかなり自分を責めていそう。捕手としての役割の自覚、責任感は人一倍大きく重いもので、ましてや正捕手として1番降谷の球を受けてきた人。他人に厳しい御幸だけれども、同時に自分にも厳しい。そして、ここ最近御幸は、降谷の気持ちを理解して尊重し、自分で乗り越えることを信じて多くは口にせず待つスタンスを取ってました。基本的に彼は自分が出来る人なだけに「自分で気付けなきゃ意味がない」って考えを重視する所がありますからね。それが結果として仇となっちゃったのが何とも辛い。
ㅤ倉持はこの中で御幸の性格を1番理解しているだけに、思いつめすぎないか御幸のことを気にしているのかな。
ㅤ似たような表情で隣のゾノさんも思いつめた表情をしていますが、また別の責任感のような気がします。彼も責任感が強い所はありますし、1つの事件に大きく感情を入れ込む所があるのでショックはかなりありそう。でも、「降谷がどうなるかわからない分自分の打力でチームを引っ張らなくては」というのを1番考えてたりしそうです。自分を含めた青道の打力不足をかなり気にしていますし。
〇降谷の怪我。
ㅤ大事には至らなかったものの、医者からの言葉で、やっと「強くならなければ」という抽象的な意識が身体に無理をさせるぐらい盲目になっていたことを知った様子。
ㅤ今までも色々指摘は受けたけども、それよりも本郷との試合の方がインパクトが強すぎてそっちの焦りの方が大きくてあまり強く響かなかったんでしょうね。嫌な言い方をすると、頭を打って初めて気づくというやつです。
ㅤここで黄金時代を作ろうと意気込んだときの話を思い出す落合さん。うーん切ない。本当にチームのことを考えてくれてるようになったのだなあ。落合さんの正式コーチになってからの株の上がり方は半端ないです。
〇車の帰りを1番に迎えられる場所で素振りをしていた、3年幹部と白洲と渡辺(かな?)。
ㅤこのすぐに出迎えられる所にいるというのが、更に心配している様子を大きく表していますね。
ㅤ怪我の場所や大きさの心配と不安の表情を見せる御幸。どこか責任を感じていることを隠しきれていないような気がするのは僕だけだろうか。それでもキャプテン・正捕手として冷静に監督と話をして状況を把握しているところは流石です。
〇そして寮の前で沢村達と対面する降谷。(皆が引き締まった表情をしている所に1人、狩場だけが口を開けていて、しかも見切れているというところに愛おしさを感じてしまったのは内緒)
「俺は立ち止まらねぇからな」
ㅤこれを降谷はどう取るかな。
ㅤ沢村は、今回の怪我も含め、早く不調から脱して這い上がってこい!というプレッシャーをかけたのだろうなと思いました。
ㅤ最近、川上はおろか沢村のこともあまり目に入らず、本郷を意識し過ぎていた降谷。以前の台詞「それなら競り合える」にも明白にそのことは表れていました。
ㅤ灯台下暗し。
ㅤ降谷が地に足をつくきっかけになればいいな。このまま降谷が更に自滅して沢村が自動的にエースになる、というのは沢村自身も望んでいないことでしょうから。
【感想、予想まとめ】
①この降谷の離脱は、沢村に自分がチームを引っ張らなくてはという自覚を生んで、精神面でも大きく成長させそうな予感。(あくまで予感)
②若干御幸が心配。心は図太い方だから大丈夫だとは思うけれど、悔しがっていそう。倉持のフォローが入るかな。
③そして降谷、この時期に二週間練習出来ないのは痛いけれどもこれが意識改革のきっかけになって更に今までよりエースらしく復活しそうな予感。
④これは予想ですが、この二週間の間に、もしかしたら東条の登板機会が出てくるかもしれないですね。虎視眈々と投手の座を狙っている彼の貪欲さは傍から見れば無謀とも言えますが、今の青道が成長するのに必要な欲ですね。流石に3年となると自分の立場を見極めて身を固めるでしょうが。
凄いのは、短期的に見れば暗い話なのに長期的に見ると明るくなりそうな話だという事。先が楽しみ。
にしても、「後は降谷くんの調子が上がれば」ってノートに書くほど降谷の不調を気にしてた春乃ちゃんがこのこと知ったらショックを受けちゃうぞ〜!!!